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vol.519 リスクをとる、ということ。

vol.519 リスクをとる、ということ。

1年ぶりにコラム執筆です。

リンク・アイ高嶋です。

今日は就職活動における「決断」について。

 

この時期の学生さんからよく聞かれるのは

「○○という会社と△△という会社、どっちにいったらいいと思いますか?」

という話。

 

そこまで順調に選考を通過してきても、いざ「決める」となったときに迷いが生まれ、

あらためていろいろな人に相談し、比較軸を増やして情報収集してみることで

かえって決められなくなる・・・というケース、多いのではないでしょうか。

 

なぜこの状態が生まれるか?

その背景には以下の二つの視点のスイッチがあると思います。

 

 

1. チャンスフォーカスからリスクフォーカスへのスイッチ

 

選考を進んでいる際、多くの学生はその企業の「よいところ」を探して比較します。

また企業も「よいところ」を訴求するのでどんどん志望度が上がります。

まだ自分がその企業で働く、ということがリアルではないので、

よい部分に目が行くのだと思います。

 

 

ただ、いざ「決める」となったタイミングからはその企業で働くことが自分ごとになりますので

「これって本当に大丈夫なんだろうか?」

とリスクを検証し始めがちです。

 

ひどい場合はその企業の粗探し状態になることすらあります。

リスクを検証することは決して間違った行動ではないですが、

それをやりすぎると何が起こるかというと、

 

ほとんどの場合なんとなく非がなさそうな「一番無難な選択肢」を選ぶ、

という結末になります。

 

 

2. 「知っていること」から「知らないこと」へのスイッチ

 

もともと企業の情報をすべて集めることは不可能です。

常に情報の非対称性が存在する以上、入社して数年経たない限りリアルな情報は理解できません。

 

ただ、上記のようなリスクフォーカスの状態になってしまった場合

急に「知らないこと」が怖くなり、

「あれも知らないしこれも知らない」ということで、

「ぜんぜん知らないこの状況で判断していいのか?」となるのです。

 

 

これも最終的には全部知ることは不可能なので、大概の場合

 

「知らない」という不安を

「よくわかっている人からの推薦」により払拭する

という行動に着地しがちです。

 

自分で企業を訪問し、自分の目で確かめた情報を信じられず、

社会人経験の豊富な人の意見のみを信じてしまう、という状況です。

 

 

社会人経験豊富な方からのアドバイスは非常に貴重であり参考にすべきとも思いますが、

それだけを信じる、というのはいかがなものかと思います。

 

人はそれぞれ感じ方や価値観が異なる以上、この状況は、

恋愛経験豊富な人から「あの人は間違いないから」といわれた情報だけを鵜呑みにして、

自分がデートして感じたことや自分が話した感覚を捨てる、

というのと同じくらいナンセンスだと思います。

 

 

 

いかがでしょうか。

大事な決断のときほど、上記のような状況になりがちではないでしょうか。

 

ただ、どの選択においても「リスクのない選択」というのはありえません。

 

したがって、大切なのは「どの選択がリスクが少ないか」ではなく、

「自分だったらどのリスクを引き受けるか」という視点だと思います。

 

 

そして、それは人によってストレスと感じることや、強み・弱みが異なる以上、

冷静に自分を理解し、自分で決めるしかないことだとも思います。

 

 

「選択」は選んだその時点ではその先の未来は約束されていません。

平均年収1000万の会社に入ったとして、あなたがその年収を手にできるどうかは約束されていないのです。

業績が悪くなればその分給与は下がるでしょうし、

これだけビジネスのスピードが早まっている中で、約束された将来などなきに等しいと思います。

 

 

大切なのは

 

「選んだ後、どうするか」

 

 

やや乱暴な理屈かもしれませんが、結局選んだ後の行動で未来は決まっていきます。

 

 

であれば、その選択が「正解」になるかどうかを決めるのは

「リスクを引き受けて、前に進む覚悟」をもてるかどうか

ではないでしょうか。

 

 

 

就職活動という大きな人生の決断は

その後の自分の「選択基準」に大きく影響を与えます。

 

 

かくいう私も当時4年目のベンチャー企業であったリンクアンドモチベーションに飛び込み、

そこで成長できたという経験が今の自分をつくっていると思います。

10年前の決断以降、「どの選択肢がリスクが少ないか」に時間を使うことなく、

 

「その選択をどう正解にするか?」

 

ということのほうにエネルギーを使うようになりました。

 

 

その結果、心持としては非常に楽に、自由に生きれるようになったな、と思います。

自分ではアンコントローラブルなリスクについてあれこれ悩むよりも、

自分でコントロールできる未来の自分の思考と行動にエネルギーを向けたほうが、生産的だと思っているからです。

決断することはおそらく怖いと思いますが、「安心だ」と思った選択の方が逆に怖いものです

(リスクのない選択肢はないので、ただリスクを把握できていないだけなので)。

ただその怖さはきっと人を前に進める力になると思います。

 

 

「自分を信じて、勇気を持って、自分らしい選択をして、未来を創っていける」そんな人が増えたらいいな

と思う今日この頃です。

 

========================執筆者Profile=============================

リンク・アイ取締役 高嶋大生

2005年リンクアンドモチベーション入社後、人事採用担当、

関西支社にて採用コンサルタント、東海支社立ち上げ、社長室を経て、

2012年より現職

https://www.facebook.com/hiroo.takashima

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