【業界研究】メーカー業界を徹底解説!

【業界研究】メーカー業界を徹底解説!

皆さんは、「メーカー業界を説明してください!」と言われたら、なんと答えますか?「取り扱っている製品はイメージ出来るが、モノを作り社会に届けている業界」 そのようなイメージなのではないでしょうか?

本記事では、そんな「身近であるが奥深いメーカー業界」についてをお届けいたします。 メーカー業界を一括りにせず、企業理解を深めるための参考にして頂けたらと思います!

メーカーの分類・メーカーの仕事

まずは、メーカーをどのように分類していくのかから見ていきましょう。

メーカーを分類するとしたら、 以下の図のような、「上流/下流」「Market in / Product out」という分類が出来ます。

「上流/下流」について

上流は、製品をつくるための素材を扱っている企業だとイメージしてもらえるとわかりやすいです。

自動車をつくるとしたら、鉄、プラスティック、ガラス、シートをつくるための布や繊維などが必要ですよね。 そういった製品を扱っている会社です。

下流は、最終製品を扱っている企業です。さっきの話で言うと、自動車を作っている会社になります。

「Market in / Product out」について

マーケットイン、プロダクトアウトは、その製品をどのように売っていくのかの戦略に値します。

マーケットインとは、顧客のニーズを汲み取ったうえでプロダクトを考えて売り出すことです。

例えば、アパレルの会社(下流)はシーズンごとでの流行りや顧客ニーズをくみ取ったうえでマーケティングを行っていますよね。 また、とあるベンチャー企業は燃えない素材(上流)を開発し、災害や事故から人の命を守っています。

 

逆にプロダクトアウトとは、一旦製品をつくってから、どう売っていくかを考えるかという戦略です。

こちらは鉄(上流)を扱っている企業などがイメージが湧きやすいですね。 他で言うと、製薬会社(下流)の薬は、出来たものを直接顧客に届けるため顧客の嗜好を考慮せずに製品を作ります。

上記をまとめると

上流の企業であればあるほど、素材を扱い、下流になればなるほど、最終製品を扱います。 また、プロダクトアウトの戦略をとっている企業は、どのように自分の製品を売るかという営業と技術力向上に力を入れていることが多く、

逆にマーケットインの企業は、マーケティングや技術開発に力を入れている傾向があります。

また、メーカーの仕事として、

①マーケティング ②商品企画 ③研究・製品開発 ④調達 ⑤製造 ⑥販売

という分け方があり、企業によってどこの部署に力を入れているのかが異なります。

 

企業選びを行う時は、

・扱っているモノだけでなく、どのような戦略を取っているのか

・どの部署(組織戦略)に力を入れているのか

で企業分析できます。

これから求められるのは、「機能」に加えて「意味」である

日本のメーカー業界がもたらす世界への影響力は衰退していると言われています。 実際、高度経済成長期は、日本のメーカーが世界に大きな影響力を齎していて、三種の神器の登場だけでなく、 平成元年時点の時価総額ランキングでは、日本の企業が32社ランクインしており、その中の11社が日本の製造業でした。 「Made in Japan」が世界的にも評価されていた時代ですね。

では何が起きたのでしょうか。 2000年頃から、バブルの崩壊やリーマンショック、またITの普及により、特にアメリカや韓国のメーカーの影響力が高まり始めました。 その理由として、モノづくり力のある日本企業は「機能的価値」(どれだけ良い質のものを届けられるか)を重視していたということが挙げられます。

ITの普及により、技術革新、モジュール化の進展により新規参入も容易になり、商品の機能や仕様が模倣されやすくなり、 どれだけ良いものを作ったとしても、差別化が難しい時代に突入しました。 そのため、消費者の感性や情緒に訴え選ばれるようになることが求められるようになり、 収益性の高い企業の多くは、「機能的価値」に加え「意味的価値」の付加に重きを置くようになりました。 例としては、アップルやダイソンに代表されるような、 デザインとエンジニアリングを掛け合わせて商品が挙げられます。

(※意味的価値:商品起点の価値とユーザー起点の価値を掛け合わせたもの)

こんな時代だからこそ、 高い技術力(機能的価値)を既に持っている日本には、意味的価値へ力を入れることが求められています。 そのため、どんなメッセージを顧客に届けているのか?が今後メーカーが生き残っていくために重要になってきます。

社会へ届けたい「メッセージ」で判断する

いかがでしたでしょうか? メーカー系企業を見る時、私たちはどうしても扱っている製品や技術力に目がいきがちです。

これからの時代は、どんなメッセージを社会に届けているのか?という意味的価値でも企業を分析することも大切です。

また、皆さんがどのような意味を社会に届けたいのか?も企業としての判断軸になっていて、改めて自己理解と社会理解を繋げる上で考えてみることがキャリア創りにおいて求められます。

本記事が、皆さんの業界研究の参考になれば幸いです!

 

■さらに業界理解を深めたい方へ■

リンク・アイの「業界LABOメーカー編~」への参加がお勧めです!

業界LABOでは本記事の詳しい解説はもちろん、 具体的なビジネスモデル・業界マップの解説も行っています。 また、数多くの企業のインターンを設計してきたリンクアンドモチベーショングループが手掛けた体験ワーク付きで、 より実践的かつリアルな業務内容を体感することが出来ます。 是非参加してみてください!

★ご予約はこちらから:https://lp.link-i.co.jp/LP_LABO.html

この記事が良かったらいいねしてね!