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【業界研究】知れば知るほど好きになる商社の世界

【業界研究】知れば知るほど好きになる商社の世界

皆さんは「商社」と聞くとどんなイメージが浮かびますか?

海外を渡り歩いてる?就職が難しそう?様々なイメージを持たれる業界ですが、 ビジネスモデルや実際の業務内容といった概要、 業界の変遷と今後求められる事といった歴史に関して、ぜひこの場でおさらいしていきましょう。

この記事を通して、商社をあまり知らない方は商社のリアルや魅力をぜひ学び、 元から知っていた方も、入社後どんなことが求められるのかを知り、成し遂げたいことが少しでもクリアな状態になると幸いです。

坂本龍馬から始まった商社の歴史

商社の起源は、幕末に坂本龍馬が立ち上げた「亀山社中」という海運会社にあります。 売り手と買い手の間に立ち、貿易の仲介を行うのが主な仕事内容です。 皆さんが商社の仕事内容としてイメージしやすいのも、この「貿易(=トレーディング)」なのではないでしょうか。

明治時代に入り、資源の乏しい日本は商社が貿易の間に立つことによって国際競争力の強化に寄与していきました。 このように、仲介をすることで利益を得ていた商社ですが、 第二次世界大戦からオイルショックを機にその役割は大きく変化します。

戦時中、欧米諸国は日本との貿易をストップし、 戦後には財閥を解体しGHQによる厳しい規制をかけられることで、 今までのように仲介をすることが難しくなりました。 そして、オイルショック後には「オイルショックの原因は商社にあるのではないか」という風評被害が進み、 売り手と買い手の間に商社を介さず直接売買する動きが増えてきました。

それから約30年、商社はトレーディングという仲介ビジネスだけではなく、 事業自体を成長させることや、トレーディングの効果を最大化するなど、 自分たちが関わることで生み出される付加価値を極めていくことによって生き残っていったのです。

これからの商社の在り方~仲介だけではなく付加価値が求められる~

今商社に求められているのは、仲介することで生まれる付加価値です。 そこで、総合商社と専門商社それぞれ分けてどんなことが求められているのか解説していきます。

総合商社では、 原材料の調達から製品・サービスが届くまですべてに関わることで、 事業に投資をすること、つまり独自のバリューチェーンを築く中で付加価値をつける必要があります。

コンビニエンスストアを例に考えてみましょう。 コンビニに事業投資を行う際、まず原料の生産者にヒト・モノ・カネを投資します。 そしてそこでできたものをメーカーに運び(=トレーディング)、そこでもヒト・モノ・カネの投資を行います。 それがコンビニに運ばれ顧客の手に商品が渡るわけですが、 この投資の部分とトレーディングの部分でそれぞれ工夫をし、付加価値を作ることが大切です。

具体的には、原料の生産では、投資する人によって生産性を上げ、大量に原料を生産することが出来ます。 そしてメーカーからコンビニへのトレーディングの部分では、 今までコンビニには置いていなかったような生活雑貨や化粧品などを トレーディングすることでコンビニに新しい付加価値をつけることが出来ます。 このように、トレーディングの川上から川下にまで関与し、 工夫を凝らしていくことで事業を大きくするような事業全体を俯瞰する機能が総合商社に求められていることです。

一方専門商社ではどうでしょう。 こちらは領域特化型の専門性を駆使し、 より顧客に近いところで寄り添いながら精度の高いマッチングを行うことで付加価値をつける必要があります。 例えば生地メーカーさんに綿糸を卸ろすとなった場合、 その生地の使用用途を聞いたうえで、肌着や寝具につかうものは風通しのいいAの綿糸、 家具やバッグに使うなら汗や汚れを吸収しにくいBの綿糸というように、 領域に特化しているからこそ、顧客のニーズに寄り添ってマッチングを行うことが大切になります。つまり専門商社は、特定の分野に絞っているからこその深い知識やコネクションを活用することで、 トレーディングの効果を最大化し付加価値をつけることが大切になってくるのです。

モノを流通させる仕事から自らビジネスを育み、 世界の発展に寄与する仕事へと商社の価値は変化してきているのです。

自分なりの思いや意志を持ったリーダーとして

いかがでしたでしょうか。 商社とは、時代の変化流れによってただトレーディングをするのではなく、 事業そのものを成長させたり、トレーディングの効果の最大化を図ったりと、 いかに自ら介在にすることにより付加価値を高められるのかがとても重要になっていきました。

だからこそ、これからの商社においては 自ら介在価値を生み出すことで多くのステークホルダーを巻き込んでいくリーダーの存在が求められるでしょう。ただ、漠然とした憧れではなく自らがどんな思いをもって社会課題を解決したいのか、それぞれの意志が問われています。

ぜひ、自分がどんな社会課題に当事者として解決したいと思うのか、 どんな付加価値を届けることで社会をより良い方向に進めるのか考えてみてはいかがでしょうか。

 

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